信頼

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791762330
  • NDC分類 104
  • Cコード C0010

内容説明

信頼と勇気、無垢な情熱、笑い、情欲、歓喜、憎悪と恐怖、幻視、宗教的衝動など、言語や理性を超えて、旅人の心に湧きあがりあふれ出すエモーショナルな力を鮮やかに洞察する20篇の物語。

目次

アラワーヌ
ノーリアの歌
ファサード
知りえぬ知性
リング
古い病院
タイフーン
サンパウロ

手紙
無心の歌
アディス・アベバ
ラブ・ジャンキーズ
理解
恐ろしい神秘の晩餐
絶滅した宗教の復活
ラリベラ
ヴードゥ
湧きあがる
寡黙

著者等紹介

リンギス,アルフォンソ[リンギス,アルフォンソ][Lingis,Alphonso]
1933年生まれ。哲学者。ペンシルヴァニア州立大学名誉教授。リトアニアからの移民の子として、シカゴ郊外の農場に生まれる。もともとフランスの現象学と実存主義の研究者として出発。ついでバタイユやブランショの思想に接近。レヴィナスやクロソウスキーの翻訳者として優れた仕事をなす。学生時代にはネブラスカの精神病院で働いていたというフーコーを思わせるエピソードを持つが、果敢な旅人であり、珊瑚礁の海、熱帯雨林、サバンナ、砂漠、高原、氷山へと、その歩みはとどまることを知らない。旅の深い経験が産み出した哲学的な洞察を、情動を喚起するストーリーテリングで語るスタイルにおいて、これまでにない斬新な思想家の営みを提示する

岩本正恵[イワモトマサエ]
1964年生まれ。翻訳家。東京外国語大学英米語科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

吟遊

11
旅の思索。旅する哲学者。エクスタシー。信頼。勇気。情熱の男。リンギスはいいやつにちがいない。2019/06/26

gorgeanalogue

6
旅の中で、過ぎ去った遠いなにかに水がゆっくりとかき回されるようにして、理性的でないものが湧いてくる。それは勇気と信頼のように、イメージや表象とは関連しない。「信じる」と「信頼」は違う。「信頼は……確実性と蓋然性の地図にできた裂け目であり、切り裂きである」。確かに『悲しき熱帯』に似た読後感がある。他の著作も読んでみたい。2020/07/02

アナクマ

3
(p.250)セコイアの巨木の壮大さは,われわれの自意識を小さくする。とりわけ,われわれが木々を支配して利用するために考えついた案を,すべてばかばかしく,恥ずかしいものにしてしまう。目標を提供し,手の届くところにあるものに-われわれの未来に-目的と意味を与えようと,われわれが目の前に投影する未来は,畏怖を抱かせるセコイアの存在の前に消え去る。過去もまた-そこには,目の前の仕事に整然と献身する決断と決意が含まれている-切り離される。2016/11/28

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2
メルロ=ポンティやレヴィナスの英訳者で、この本ではレヴィ=ストロースやバタイユを何度も引用する旅の人。旅のエッセイ集のような本だけど読み応えバツグン。「信頼」とはほとんどエクスタシーと同じ意味で、それは「未知なるもののなかへ跳びこむこと」であり、「人がジャングルの小道でたまたま出会った人物を信頼する」という意味での信頼である。2017/01/20

ami

1
熱い2021/09/09

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