全体性と内蔵秩序 (新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 368p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791762187
  • NDC分類 421.3
  • Cコード C1010

内容説明

量子論の再検討をとおして、現代の科学や思想にパラダイムの改変を迫り、物質・意識・言語・世界の本質へと肉薄する。流態、隠れた変数、世界管描像、ホログラフィーなどの理論を駆使し、内蔵秩序をそなえる分割不可能な全体としての世界像を提示。知の断片化を超克し、全体像の回復をめざす画期的な論考。

目次

1 断片化と全体性
2 流態のこころみ―言語と思考についての一つの実験として
3 実在と知識は過程である
4 量子論における隠れた変数理論
5 量子論は物理学における新たな秩序を示唆する―物理学史に登場してきたさまざまな新しい秩序
6 量子論は物理学における新たな秩序を示唆する―物理法則における内蔵秩序と顕前秩序
7 包み込み・披き出す宇宙および意識

著者等紹介

ボーム,デヴィド[ボーム,デヴィド][Bohm,David J.]
1917年生れ。ペンシルバニア州立大学、カリフォルニア工科大学に学ぶ。ロンドン大学理論物理学教授。量子力学の世界的権威として科学理論の最前線を担う。ホリスティックな世界観の理論的指導者として、ニューサイエンス運動を方向づける。1992年没

井上忠[イノウエタダシ]
1926年生れ。東京大学名誉教授

伊藤笏康[イトウシャッコウ]
1948年生れ。聖徳大学教授

佐野正博[サノマサヒロ]
1954年生れ。明治大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Gotoran

15
ホログラフィックパラダイムの提唱者であり、理論物理学者(量子哲学者)の著者の20年に亘る量子力学と意識の関係に係る思索・論考の集大成。量子力学の再考で流態(レオモード)、隠れた変数、世界管描像、ホログラフィー等の論理的思索から内蔵秩序(インプリケイトオーダー)を具備する「流動運動する分割不可能な全体性」として世界像を提示する。非常に興味深い内容、好奇心旺盛であるも、概要把握の域を出ず(難解至極ではないが、より深く理解するには本書再読と類書からの周辺知識の習得が求められる。)。2013/03/03

kanaoka 57

10
量子力学の大家が、時代の洞察は、古典物理学、相対性理論、量子力学の変遷をへて、さらに、ホログラフィック・パラダイムへとシフトしていくべきと主張する。 物質、空間、時間も、そして意識も、全ては、全体性の内臓秩序から生み出されるホログラムのような幻覚であり、高次の全体なるものからの投射であるという。ビッグ・バンですら、それは顕前化された小さな波の1つに過ぎないとする。何とも新奇な内容でありながら、言語、哲学、意識論等も包括する射程の長い真摯な思索が進められる。 2017/12/19

roughfractus02

9
量子力学の非実在論的な解釈から独自の実在論的なボーム解釈を導出した著者は、自らの世界解釈を科学と意識の問題に移し、内蔵秩序(implicate order)が顕前秩序(explicate order)に展開する過程に注目する。本書は、量子論がベースとする電磁気学的な展開を、言語以前の流動的で未分割の全体性と言語化した意識が作る世界の関係として考察する。本書は主語・述語・目的語に名詞中心に分割された言語に動詞中心のレオモードという新たな態を作り、意識を動的なホログラムに変えて全体性を反映させる試みである。2022/02/19

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