内容説明
ギリシア古典あるいは西洋文芸にあって、優れて芸術的営為に携わるオイディプス、サトゥルヌスからメフィストフェレスまでの輝かしき魔術的跛者。いずれもが体現するのは、近代の古層に横たわる豊饒な身体的思考。芸術創造の奥義を求め、文学・美術・舞踊・精神分析から民俗学までの知見をもって展開する、壮大なスケールの表象文化論。
目次
畸形の神
びっこの太母
兄弟殺し
海賊島綺譚
空飛ぶ鍛冶屋
分身殺し
鍛冶屋ヴィーラント
メフィストフェレスの足
むく犬の正体
アニマのいる島
秘数・九
オイディプスの腫れた足
ハムレットはためらう
永遠の少年
人生の世は夢
タラッサ!タラッサ!
サトゥルヌスの義足
モノコルスの黒い足
小人の鍛冶屋
畸人列伝―あるいは陽気なメランコリー
著者等紹介
種村季弘[タネムラスエヒロ]
1933年、東京生まれ。評論家。文学・美術・映画・思想にと多彩なジャンルに、奔放な想像力と精緻な論理で特異な世界を構築している
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