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内容説明
米国社会の強固な差別構造と偏見を打ち崩したのは、政治意識に目覚めた運動家ではなく、ロックンロールという若者たちの饗宴であった―。保守的社会意識の根強く残る南部で、若者たちの熱狂的共感を集めたエルヴィス・プレスリーの音楽活動を通じ、戦後アメリカの社会構造を読み解く。
目次
序章 歴史の周縁から過去を再構築する―新しいアメリカ史の構築に向けて
第1章 人種と階級が複雑に織り込まれた南部社会―ロック革命の忘れられたルーツ
第2章 若者文化が新しい人種観を拓く―人種差別社会と水面下の文化的融合
第3章 大衆の力が社会を動かした―ポピュラー・ミュージックを通して歴史を解読する
第4章 ディクシーから発信する自由の声―禁じられた一線を越えたエルヴィス
第5章 ロックンロールを非合法としたのはだれか―知的エリートの偏見と一九五〇年代のアメリカ
第6章 ロック・コンサートから始まった人種混合―交流と混乱と
第7章 ヒルビリー・キャットからキング・オヴ・ロックへ―エルヴィス・プレスリー神話を解体する
結論 南部の抵抗する若者たち―不完全な過去を乗り越えて
著者等紹介
バートランド,マイケル・T.[バートランド,マイケルT.][Bertrand,Michael T.]
ミシシッピ大学客員教授。アメリカ南部史専攻。メンフィス大学にて博士号を取得(歴史学・民族音楽史学)。現在、1960‐70年代のポピュラー・ミュージックに見られる南部白人労働者階級の人種意識の研究プロジェクト責任者
前田絢子[マエダアヤコ]
フェリス女学院大学文学部教授。早稲田大学非常勤講師。アメリカ文学・文化専攻。特に、アメリカ南部をテーマに据えた論文多数。エルヴィス研究家としても知られる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。