内容説明
13歳で音楽界に衝撃的なデビューを果たし、『ゴルトベルク変奏曲』で世界を魅了しながら、32歳で「コンサートは死んだ」と宣言して演奏会活動から引退し、スタジオに閉じこもった20世紀最大のピアニスト。謎と疑問につつまれた天才の生涯を、厖大な資料と関係者へのインタヴューを駆使して気鋭のジャーナリストが克明に綴るグレン・グールド評伝の決定版。コンサート記録や最新のディスコグラフィを完全網羅。
目次
遺産
神童
『ゴルトベルク変奏曲』
演奏会活動の日々
引退
新しい生活
古典派のレコード
作曲家
「北の理念」
テレビ・スター
ロマン派のレコード
映画
指揮者
私生活
最期
著者等紹介
フリードリック,オットー[フリードリック,オットー][Friedrich,Otto]
1929年ボストン生まれ。ハーヴァード大学で歴史学を専攻。ジャーナリスト。『ディリー・ニュース』、『ニューズウィーク』、『サタデー・イヴニング・ポスト』等を経て、71年から92年まで『タイム』誌のスタッフ・ライター、編集主幹。1995年没
宮沢淳一[ミヤザワジュンイチ]
1963年生まれ。青山学院大学国際政治経済学部・早稲田大学第一文学部露文卒。早稲田大学大学院、早稲田大学助手・講師、トロント大学客員教授等を経て、現在、法政大学・慶応義塾大学講師
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感想・レビュー
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tom
23
10年来の積読本。20歳前後ころから、彼の弾くピアノの美しさに熱中していた。そして、ステージ上の奇矯なふるまいを知り、狂気の人(トーシツか?)と思い、その彼がこんな美しい音を作るのかと驚いていた。その後、トーシツのことを知り、違うとは思ったのだけど、そしたら彼は何なのか?この本に現れる生活の特定の部分へのこだわりと追及、彼はたぶん発達障害系の人なのだろう。それにしても彼の音楽、人との関係の持ち方、株での蓄財。50歳で亡くなったけれど、自分のしたいことをして生き抜いたけっこう幸せな人だったのだ。2023/01/24
りきにうす
1
ボリュームは結構あるが以外にスイスイ読める。グールド好きだけでなく哲学が好きな人にもおすすめ。