内容説明
弾圧に耐え信念に殉じた山本宣治、小林多喜二、河上肇からサンガー夫人、竹久夢二そしてゾルゲ…。疾風怒濤の二十世紀に反権力を闘った有名無名の人びとへの、安田徳太郎の熱き共鳴と連帯の情熱の源泉とは。筋金入りの正義感・反骨精神そして医師の使命感が的確に捉えた、激動の時代の政治と社会と様々な人の生き方。待望の評論・証言集成。
目次
1 私の会った人(ロシアの捕虜;思い出す芸術家、作家 ほか)
2 昭和の世相(共産党の指導者たち;ゾルゲ事件の思い出 ほか)
3 社会と医学(左翼闘士の診療経験;医学の階級性 ほか)
4 私の尊敬する医学者たち(ピネルの生涯;ラエネックと聴診器 ほか)
著者等紹介
安田徳太郎[ヤスダトクタロウ]
1898年‐1983年。医者、社会運動家。京都市生まれ。京大医学部在学中に山本宣治と共に産児制限運動や性科学の確立のために努力。大学卒業後も、無産階級運動に医療の面から協力。33年、獄死した小林多喜二の遺体引き取り等で奔走。42年、ゾルゲ事件に連座。46年、衆議院選挙に日本共産党から立候補するが落選。以後、文筆活動に専念する。80年、ダンネマン『大自然科学史』で日本翻訳文化賞を受賞
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