内容説明
環境と身体の新たな出会い。世界がちがって見えてくる。環境に潜在する多様な行為の可能性「アフォーダンス」。これを単位にすることで心理学・物理学・生物学の溝が埋められ、知覚は無限の行為となる。J.J.ギブソンの生態光学を拡張し、科学からスポーツ、芸術まで、あらゆる経験を変容させる未来の理論を明解に導入する。
目次
1 アフォーダンス入門(リアリズムのお稽古;アフォーダンスの心理学;スポーツの究極にある緩慢さについて―沢野雅樹との対話;想起の「自然」についての覚書)
2 表現(表現と同時性―寺山祐策と武蔵野美術大学視覚デザイン室の学生たちの対話;光に触れる意識―ジェームズ・タレルに聞く;マイクロスリップと演技―平田オリザとの対話)
3 運動(知覚はおわらない;義足の生―歩行という意識、義肢装具士・井ノ瀬秀行に聞く;いちど起こること)