内容説明
美しくも残酷なギリシャ神話。そのドラマは遠い昔の話ではなく、今もわたしたちの心の中で繰り返し再現されている。心に息づく神話を探ることにより、われわれが直面している問題を浮かび上がらせる、本当の自分を知るためのガイドブック。
目次
プシュケの誕生
若い頃のプシュケ
エロス
男性と向き合う
愛と恋
エロスの退散
プシュケの苦悩
仕事
現代のプシュケ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
胡蝶花
3
大学を出て教養があってもそれを活かせない。小さなお家で子供を産んで愛情いっぱい。でも満たされない。見えない檻に閉じ込められたかのような息苦しさ。やりきれない。 『He神話に学ぶ男の生き方』も読んだ。男性は男性で周りの期待、責任などで大変らしい。常に強くあらねばならないのも辛い。2021/07/21
みけのすずね
3
さらりと書かれており読みやすかったが、神話のように一行の中にある味わいは奥深い。アフロディテは嫉妬深く、古い在り方への退行を望むプシュケの姑で、プシュケに試練を与える。ランプという女性の光で、自分の本性や神性を照らし出して欲しいという男性の渇望に応える力。感情や内面世界に出入りし、受動的ではなく受容的となり癒しやバランスを回復できるセンス。女性の仕事(形や秩序をつくる→合理的な科学的エネルギーの程よい獲得→欲張らず一つのことに専念)をこなすことでさらに成長してゆく。そして神秘との同一化で倒れたプシュケは…2017/03/20