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内容説明
構造主義、テマティック批評、解釈学、ラカン的精神分析、ヌーヴェル・クリティックなど、現代思想の核心を衝く諸問題を縦横に論じて、現代の“知”にとって何が最も重要な課題なのかを鮮明に浮彫りにする。
目次
含蓄的からみあい―アンリ・ロンスとの対談
記号学とグラマトロジー―ジュリア・クリステヴァとの対談
ポジシオン―ジャン=ルイ・ウードビーヌ、ギ・スカルペッタとの対談
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
またの名
13
対談相手がラカンを持ちだすや急に口ぶりが攻撃的に変化。それでも収まらず、後から註で11頁にも及ぶ壮絶なラカン批判を展開。派手でパフォーマティブな哲学書を物しながらも、批判対象の誤りを指摘する時のデリダは極めて伝統的な緻密さと用心深さを手放さない。それは保守主義ではなく、どの要素も常にいくつもの別の要素に差し向けられてるので、唯一究極の参照点になる超越論的な項に回収されることが決してないと考えるから。それほど世界もテクストも複雑で異質なため、「デリダがソシュールを批判した」なんて雑なまとめを認めない哲学者。2017/04/01
Ecriture
4
初期デリダの思想についての対談。対談は大概その人の考えてることをガチ論文よりはわかりやすく聴ける(読める)ものだけど、これはそうじゃない。会話がかみ合ってるのかどうかさえよくわからないところ多数。戦うべき相手に対していきり立っていた頃のデリダさんである。2010/09/23
複製機械
2
デリダの本の中ではわりにわかりやすい方で、特にクリステヴァとの対談はグラマトロジーを読むのにいい予行演習になるんじゃないか。というのも彼の本、少なくとも初期はやたら高度なコンテクスト論理性を要求するが、論旨自体は相対的に追いやすいはず、読んでないが。あと能記とか所記とか訳語が古くてややこしいね。2024/06/17
NICK
2
古本屋で安く売っていて有頂天になって買った。ようやく読み終わったが、読み終わっただけである。相も変わらぬデリダ節と難解な術語のオンパレードで内容を汲み取れない・・・。まだまだ勉強が足りない。とはいえ、この本は初期デリダ思想のまとめが詰まっていると思う。これからデリダを学ぼうとする人がいるなら、まず初期三部作に挑んでからこの本を読むと、ある種の復習になるのではないか。2010/06/23
はむ
0
まぁ、確かに他の著作よりは、わかりやすいわな(デリダはインタビュー形式が読みやすい)/「記号学とグラマトロジー」はめちゃくちゃ読みやすいし、デリダ「哲学」の全体の見通しをもつことができる、たぶん/「含蓄的からみあい」は、幾分わかりにくいが、言いたいことはシンプル。境界画定/表題作「ポジシオン」は、浅学の我にとって読みにくかった。読み飛ばし、気味。ラカンに対してデカい感情持ってるのはわかった/差延、散種、イメン、間隔性、余白……デリダ特有の、二項対立、ロゴスを揺さぶる概念についても、デリダによる自己解説あり2025/05/30