内容説明
映画の華は男。映画の神髄は男。ヴァレンチノ、ドロンからレスリー・チャン、ハーヴェイ・カイテルまで男・男・男の男づくし!古今東西、老若美醜とりまぜて、この哀しくも美しい物語、語りまするは名調子、淀川長治、一世一代の野心作。
目次
ヴィスコンティの男色
男と男のいる映画(1)ハリウッドから時代劇まで
いくたのヌーヴェル・ヴァーグ作品
ゴダールの映画前衛芸術
男と男のいる映画(2)フランス・イギリス・イタリア
フェリーニ映画・このイタリア美術
タヴィアーニ兄弟のモダン・ロマネスク
男と男のいる映画(3)アイリッシュ・その男の匂い
この華やかなる芸人映画「スモーク」
男と男のいる映画(4)めすとおすとさえ申したきこのアメリカの男たち
アッバス・キアロスタミ映画
映画に淫する男ソクーロフ
男と男のいる映画(5)アジアの巻
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くり坊
2
世に知らぬ人なしの映画評論家、淀川長治氏による映画評。装幀が、金子國義なのだから、その内容は、推して知るべし、だが、この本の圧巻は、著者による「あとがき」のような気がする。わたしが手にしているのは1996年初版である。今年、出版社の青土社は、この本が「品切」なので再販しようか?を検討中のようであるが、この本で男色を堂々と語る淀川氏の時代が、今になって、やって来ている?ということなのだろうか?そういった意味では古典となっている1冊なのかもしれない。2022/02/25
昭和っ子
2
再読です。橋本治のエッセイでこの本の存在を知りました。この本を読むと、とりあえずニーノ・ロータが音楽やってる映画全部と「スモーク」が見たくなりました。とにかく映画には色気とストーリーが重要なんです! この前見た「B・スワン」には色気はあったかもしれませんがストーリーはなかったと思います。(良かった人ゴメンナサイ)淀川さんに天国から喝を入れてほしいわ。日本映画界に唯一無二のとっても大切な人だったと思います。橋本治言う所の「淀川さんの文章に潜む美しい謎」とやらを私も探ってみたいわ。2011/09/27
津島澪
0
見たことのない映画ばかり……。私って、エンターテインメント系しか見ない人だったなんだなぁ……と再確認。とりあえず、「スモーク」は見てみよう。2015/09/14
afro
0
生前に出した淀川先生の信仰告白。内角ぎりぎりっつうか食み出してるw 男根をべろべろと舐めまくるかのように、淫して映画を涎塗れで観ている事が分かる。流し読み。2011/07/04
瀟八
0
淀川さんと共に世界中の<男の映画>から<男>をまさぐり、それに淫するというホモ本2023/11/08