内容説明
現代生物学が明らかにしつつある「生きものとしての人間」を基礎において、自然と人間と文明を見据える総合的な知「生命誌Biohistory」を提唱する著者が、さまざまなジャンルの思想家たちと語り合う。語るにつれ、深まる生命への共感と謎―。さらなる飛躍を求める、著者渾身の対談集。
目次
思考の枠組みはどう変わってゆくか(村上陽一郎)
身体をどう捉えるのか(養老孟司)
心をどう捉えるのか(河合隼雄)
現代物理学と生物学の接点(津田一郎)
オートポイエーシスと生物学(河本英夫)
ロゴスとレンマは接続可能か(中沢新一)
ゲノムの歴史に見える微かな記憶(樺山紘一)
個と普遍のアーティスティックな関係(蔡国強)
いちばん美しい生物を考える(崔在銀)
「あいまいさ」の原理のために(多田富雄)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
63
増補版が出ている。小生が読んだのは、古書店で見出した本で、1996年刊のもの。その違いは、さすがに青土社版は良心的で新版を出すにしても増補となっている。その違いを目次にも見て取ることが出来る。最後の茂木健一郎氏と鷲田清一氏との対談は増補されたもの。清版も読みたいが、当初版でも十分に楽しめた。2021/03/09
123456789wanko
2
河合隼雄、村上陽一郎、養老孟司、多田富雄、中沢新一ら各分野のトップランナーとの対談集。オートポイエーシス(自己創出・境界化)などの概念はこの時期に初めて知った。2011/11/18