内容説明
DNAのらせん構造、原子を構成するミクロ世界、時間にいたるまで現実の世界は対称性をもたない。しかし、人工物であるはずの数と数学の世界は不思議な程に、どんなに複雑・緻密化していっても、シンメトリーを織りなし続ける。そして、それは、われわれに未知の実在を予告する。対称性の議論に群論を導入して新天地を開いた、現代数学への道標。
目次
1 鏡映の瞬間
2 生命の鏡
3 空間の変換
4 偶奇性を含む代数における対称性
5 方法を見つけること
6 未知なものを予知すること
7 時間と鏡
8 群はすべてここに
9 対称性を新しい高みに