内容説明
神話が成立し、展開と変容を遂げるプロセスを、北米ツィムシアン族の神話〈アスディワル武勲詩〉の分析から、浮き彫りにする。レヴィ・ストロースの思想と方法の基本構造が明かされた記念碑的研究。
目次
アスディワル武勲詩
アスディワル武勲詩と神話分析の方法(解説)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
★★★★★
3
北方系インディアンの間で蒐集された英雄神話とそのいくつかのヴァリアントを対象に、レヴィ=ストロースがおこなった神話分析です。これは方法論も論旨も明確で理解しやすく、かつため息が出るほど見事な名人芸でした。まぁ、名人芸すぎるところが彼の欠点でもあるわけですが。今さら構造主義かよ感はあれども、これは読みやすくてお薦めかも。2010/02/15
misui
2
北米インディアンの間に伝わる土着神話を比較分析し、神話構造や差異を明らかにする小論。解説にもあるが理解しやすい模範演技という感じで、神話分析の方法論を一瞥できる。神話を異伝の総体と考えたとき、知られた全異伝といえども偶然に残されたものと考えるならば、そこに隠されている可能的諸形態も考察の範囲に入るので、別に継起性にとらわれる必要はない。実際にテキストは残されてなくても材料から推定できるならどんどんやっちゃっていいということかな。2011/08/26
chuchu*
1
ボアズが採集した北米インディアンの神話を様々な次元から分析し、その構造を明らかにした本書。レヴィ=ストロースの分析力には圧倒され、目の前で次々と美しい置換がなされていく。彼の神話分析を知るためには分かりやすい1冊。2014/11/18