内容説明
古代メキシコ、中央アメリカの台地に文明を花ひらかせたマヤ、アステカ人たちは、深遠な哲学、精緻な宇宙論、そして聖なる供儀にうらうちされた秘儀体系を発展させた。羽のある蛇ケツァルコアトルなど独特の形象をもつ神々を紹介しながら、失なわれたマヤ・アステカの神話世界を復元。
目次
はじめに 歴史的注釈
1 時間と永遠
2 人間と動物の関係
3 暦
4 五つの太陽の伝説
5 ポポル・ヴフの双子
6 黄金の人間
7 第5の太陽
8 ケツァルコアトル神話
9 自然の四つの相
10 女性の神々
11 トロケ・ナワケ
12 球技
13 ナワの神々に対応するマヤの神々
14 アナワクへのアステカ族の旅
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
21
マヤ・アステカ神話についてテーマ別に概要を書いた本。当時の社会像を分析したり、他の神話との比較がないため少し物足りない気持ちもあったがもともとあまり知らない神話だったので興味深かった。印象に残ったのはケツァルコアトルとテスカトリポカの関係性でライバル的な面もあるが、お互いに補うように役割分担しているように読めた。意外に神々の数が多いが太陽や天候、動物に対応させ、方角によって守護を割り当てているのは知らなかったので面白かった。暦の誤差がとても少なかったり、数にも対応させる神々を割り当てたりしている。2024/09/15
perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇵🇸🇾🇪🇱🇧🇨🇺
5
原著は1967年、1983年に改訂、邦訳は1992年。タイトル通りの内容ながら、原テキストを丸々載せたものではないので注意。それでも邦訳がほとんど無いこの地方の神話が読める。 日本では『テスカトリポカ』という小説が何かの賞を受賞したようだけど、本書において指摘されているのは「人の心臓を犠牲として求めるテトカトリポカ」というものは後世に持ち込まれたものであり、宗教の堕落であると。元はケツァルコアトルによる愛の宗教だと。テスカトリポカは物質を、ケツァコアトルは精神を体現している。→続く2021/12/30
二升石
1
気力が尽きたので途中からは斜め読みではあるものの、一応まとめの一言を…。これは、この地域に関する本を或る程度読み込み済みの人にしか勧められない、もっと言えば逆に初心者は読んではいけない本だと思った。なぜならネット上で指摘されていた通り、執筆者による内容、そして訳者による文体どちらも癖が強過ぎて、何れも読者に混乱や、誤解を与えるのに十分なレベルに達していたからだ。マヤの神話とテスココ神話を同じ話の前後の如く繋げて書くなど当り前で、正直「間違ってはいないが正しくも無い本」との印象が強く残った。 2016/07/30
大ぶぶ漬け人
0
用語が多く、事前に別の入門書などで知識を持っていないとやや辛いか。自分自分は楽しめました。2013/12/26
oyatsudoki
0
神話そのものは殆ど載っておらず、むしろ精神論や価値観を解説するもの。神様や動物の象徴や神話の中での役割が数が多かったり他と被っていたりで普通に読むだけでは整理しきれなかった。アステカ神話そのものがかなり難解の上、ちょっと原文のニュアンスが訳文ではわかりづらいかも……2012/01/28
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