内容説明
比類なき美しさが愛でられ、女性の理想タイプと讃えられるヒッチコックのヒロインたち―。彼女たちは「男の欲望」によって、スクリーンにピン留めされた蠱惑的存在なのか。初期から最晩年までのヒッチコック映画に構造化された「欲望」の眼差しを、フェミニズムの視点から解読した独創性溢れる書物。
目次
序章 ヒッチコック・フェミニズム・父権的無意識
第1章 強姦対殺人『恐喝』
第2章 男性ヒステリーと「世界秩序」『殺人!』
第3章 女と迷宮『レベッカ』
第4章 知られすぎていた女『汚名』
第5章 家長の人形の家『裏窓』
第6章 女性性のデザイン『めまい』
第7章 穢れの儀式『フレンジー』
著者あとがき ヒッチコックの娘たち