内容説明
ワールド・ミュージック・ブームをへて、さまざまな民族の音をへだてなく聴く〈地球の耳〉が育ちつつある。ますます狭くなる地球、そして民族問題の激動は、私たちの耳に何をもたらすのだろう。自分の足で地球時代の音をたずね歩きつづけてきた著者の出会いのよろこびに満ちた、〈世界の音・民族の音〉。
目次
1 東~東南アジア(アジア音楽を考える;常春の地・雲南に歌垣を訪ねて;マリン・ロードを南へ)
2 中央~西アジア(カシミールを越えて―アーリアンの流れ;東西文化の接点タタール;シルクロードの音を訪ねて;クバン・コサック合唱団の魅力;カフカスの人びとと音楽)
3 ヨーロッパ(ヨーロッパ音楽文化の源流;東ヨーロッパのフォークロア;中世フランドルの巷の音―ブリューゲルの描いた楽器;西洋音楽の源流としてのイスラム音楽)
4 アフリカ(アフリカの思想を伝える民族音楽;ヌーバとライ;西アフリカのグリオの伝統;ヴァリハ考;アフリカン・ストリングスを迎えて;アパルトヘイトのコーラス―レディスミス・ブラック・マンバーゾ)
5 オセアニア(ドリーミング・アボリジニー)
こぶしロード試論
“ワールド・ミュージック”をめぐって