出版社内容情報
昨今、にわかに注目を集めるバイスタンダーという存在。いじめや差別の現場に立ち会ってしまったーー「当事者」ならざるーー第三者には、いかなる(不)介入が可能なのか。本特集では、そもそも当事者/非当事者が誰を指し示しているのかという問いにも立ち返りつつ、支援やアライの倫理、傍観者効果の問題など、多様な視座から「傍らに立つ者」のあり方やその葛藤について検討する。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
バーニング
2
流し読みした論考も多いが個別には面白いものも多かった。母性愛神話の歴史を掘りおこす小西真理子、傍観者やコミュニティが性暴力における加害と被害にどう関与すれば良いかを書いた北風菜穂子、ひきこもり当事者ではない立場としての関与の方法と意義を書く石川良子、リベラルさとミソジニーを兼ね備えたハイブリッドな男性性を批判的に考察する河野真太郎、社会運動を「見る」ことの意義を学説的に解説する富永京子、死ぬ権利としての安楽死の法制化によるすべり坂の事例を多く提供する児玉真美の論考を面白く読んだ。2025/08/14
古玉
1
『現代思想』はテーマによって抽象性が大きく変わるけど、今号はわりと抽象的なテーマ。抽象的なだけあって着眼点は様々で、ジェンダー、人類学、医療、メディアと分野横断的に論考が重ねられていく。 なかでも傍観者効果に関する知見を明快にまとめた相馬、悪意のない差別とその複雑性に目を向けた池田+堀田の論考は面白かった。逆に、流し読みしてもいいような論考も(少なからず)ある。『現代思想』って、続けて読んでいくうちにどれを読むべきか、あるいは流し読みしてよいか、なんとなく雰囲気でわかるようになるのはなぜだろう。2025/09/27




