内容説明
惜しくも早世した若き精神科医、安克昌と樽味伸。二人の面影を追って、著者は銀河鉄道に乗り込む。安の「魂のふるえ」と樽味の「素の時間」、中井の「乱舞する時間群」と神田橋の「一切を含みこむ巨大な時間」―星座めぐりの果てに著者が見たものとは。
目次
1 はじめに―臨床家の死
2 安克昌の臨床
3 樽味伸の臨床
4 中井久夫という時間
5 神田橋條治という時間
6 臨床家としての宮沢賢治
7 精神のダイアモンドと福なる時間
著者等紹介
杉林稔[スギバヤシミノル]
1962年生まれ。愛仁会高槻病院精神神経科部長。1988年京都府立医科大学医学部卒業、同年神戸大学医学部精神神経科教室に入局。兵庫県立光風病院、関西青少年サナトリューム、神戸大学医学部附属病院精神科勤務を経て、1996年より現職。専攻は臨床精神医学、精神病理学、総合病院精神医学、病跡学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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日曜読書人
6
満天の夜空に、さまざまな星がきらめく。星に願いを。2018/05/03
Ken Aura
2
問題はおそらく病者より治療者の不安というか治療者の中に誘導されてくる奇妙な焦慮感に存する場合が多いだろう。病者の方が耐えられずに治療者のそばから立ち去る場合はほとんどないのが経験的事実である。(中井)一つは、精神療法に夢中になって他のことが眼にはいらなくなるタイプ。豊かな情感があるが、情に流されやすい。一つは、非常にクールで冷徹なタイプ。精神療法が求める中立性を厳格に守ろうとする。他のことは眼に入っているが意識的に無視して、精神療法第一主義を貫こうとして教条主義に陥りやすい。もちろん第三のタイプも少数なが2011/03/02
Asakura Arata
1
他でもない筆者が、これを書かなければければならなかったのかが分からなかった。2010/08/05
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- 和書
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