感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Takaaki Sasaki
10
岡田尊司さんの「愛着障害」シリーズで展開していた愛着理論の元祖、ボウルビイの講演集。前半部は幼児期の話のためあまりピンとこなかったが、後半部は成年期を扱っており、自分にも当てはまる理論が多いと感じた。親子間の信頼関係を築くことは大変重要な事のはずなのだが、あまりにもなおざりにされているように思う。2021/07/08
昼沢異世界
3
アタッチメントの理論は、フロイト、クライン、ボウルビィ、スピッツ、マーラー、エインズワースといった著名な心理学者によって確立されていったんだよね…(ボールビィとスピッツが逆かも。あとこの中にウィニコットも入ったっけ?/うろ覚え)。中でも特にボウルビィの功績が大きかったような気がする。閑話休題。アタッチメント(愛着)に関する分野で絶対に押さえないといけない用語は、基本的信頼、安全基地、三歳児神話、ホスピタリズム、インナーチャイルド、内的作業モデル(スキーマの形成)など…。で。重要なのは、愛着と依存の違い…?2016/06/23
doji
1
愛着行動と依存について述べられている中で、不安や困っている状況においてだれかに助けを求めるのは成人において普通なのことだ、と強調しているのが印象的で、そこがある意味でフロイト的なものに対する批判的な視点なのかもしれない。それにしても、母的な存在を外的な要因、そして他者を信頼できる内的要因を「才能」といった表現がされていて、それはどこから得られるのかがいまいちわからなかった。生得的なのか、外的要因が先行条件としてあるのか。2018/10/09