感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
羽雪*hane**
43
著者ビーアズが大学生だった時に兄を脳腫瘍で亡くし、そのトラウマがきっかけとなり「自分自身もそうなるのではないのか?」という強い恐怖観念にとらわれる。その後精神病院生活を強要され(強制入院)、入退院を3度繰り返すことになる。彼を担当した看護人による脅迫・虐待・暴力の数々。壮絶で過酷な体験がこの本に赤裸々に書かれている。本著が出版されたのは110年前の1908年。直訳でとにかく読みづらく、原文が読めたら良いのにと思う作品。2019/07/25
kirinaka
2
(精神障害当事者は)「不合理な前提の上にではあっても最も合理的な推論を下して」いる、つまり彼らなりに論理的に考えているのだ、っていう視点は忘れないようにしたい。管理しやすさのための拘束、っていう描写が印象深かった。2017/01/22
yuki
2
100年前と比べれば患者の人権も多いに尊重されるようにはなったが、かといって全てがここにかかれているものとは違うとは言い難い。出てくる医師や看護師達は同じ職務でありながら一人一人対応の仕方が違う。専門職としての対応と個人の性格や気質での対応を、一緒くたにして日々患者と関わるスタッフが現代においてもどれほどいるだろうか。患者のニーズを今一度振り返る機会だ。2014/07/19
Willie the Wildcat
1
自身の精神病院での様々な壮絶な体験を医学界にもたらした一冊。(当時の歴史背景はあるとしても)医学の観点からも1人の人間の観点からも人間の尊厳を考えることができる。2009/09/29
はち
0
学生時代にレポートを書くために読みました。実際に働いてみてから読むとまた違った感想になるかもしれませんが、当時は結構衝撃的な内容だったなあと記憶してます。2011/08/25