出版社内容情報
真珠湾攻撃からインバール作戦まで、各誌に発表された戦記・戦史の中から優れた作品を選び、太平洋戦争の経緯と実態を見詰め直す
内容説明
真珠湾攻撃からインパール作戦まで、各誌発表の戦記や歴史の作品を通して経緯と実態を見詰め直す。
目次
嶋田繁太郎大将開戦日記
東の風雨―真珠湾のスパイとして
奇蹟の成功・真珠湾攻撃
真珠湾上空一時間
プリンス・オブ・ウエールスを撃沈
戦死三千五百七名―山下兵団のマレー作戦
鉄獅子は猛襲す
比島攻略作戦〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まふ
1
太平洋戦争の当事者たちの夫々の立場での証言集。全4巻の第1巻目。島田繁太郎海軍大臣の海戦日記からガダルカナルに至るまでの17編。とくにマレー半島作戦の島田戦車隊の戦闘ぶりは講談を聞くようで、面白いと同時に残酷極まりない。殺すか殺されるか、という戦争の恐ろしさ。生存者と戦没者との運命の岐路とは一体何なのだろうか。考えさせられるものである。2000/09/06
鈴木誠二
1
「島田繁太郎日記」から「ガダルカナル」(書いているのは何と辻政信自身!)まで、開戦からの攻勢があっと言う間に守勢に変わります。当事者たちの語る戦争は主観を多分に帯びているとはいえ、その臨場感には否が応でも引き込まれますね。勝ち戦のエピソードが多くありますが、実はその中に負け戦フラグがいっぱい立ちまくっているのが実に興味深いですね。2013/09/24
rbyawa
0
h058、開戦直前の真珠湾への偵察から始まって1巻ではガダルカナル島の陥落に至るまでが書かれた時期がばらばらに並んでおり、いかに奇襲に成功するか、ということを延々と語っている人や(宣戦布告前は普通にアウトだろう…もうちょっと表現に気を使っても…)、もう完全に戦中に書かれているもの、あとから思い返せば、と語る人などさまざまで正直なんの統一性もない。そのわりに手記のスタイルとしては一貫しているのでなんらかの指示があったのかな、ある意味でやっぱり思想を問わないというのは文藝春秋の癖なのかもなぁ。次も読む予定で。2017/08/11