内容説明
映画という具体的な芸術に沈潜するとき、ヴェイユの思想はどう生きられるのか。己の詩をもつ人々の放つ美の閃光が、わたしたちの実在を照らし出す。尽きせぬイメージの泉。
目次
哲学、女、映画、そして…
第1部 大地と詩(ファンタジーとは何か―宮崎駿『となりのトトロ』;映像という詩のかたち―ジョナス・メカス『リトアニアへの旅の追憶』;叙事詩としての映画―佐藤真『阿賀に生きる』)
第2部 叙事詩の閃光(夜と音楽―ジャン=リュック・ゴダール『アワーミュージック』;追憶の詩学―スティーヴン・ダルドリー『愛を読むひと』;「見ること」から「創ること」へ―想田和弘『Peace』)
第3部 円環の詩学(沈黙における関係性―小津安二郎『東京物語』;絵画としての映画―キムギドク『春夏秋冬そして春』;イタリアのシモーヌ・ヴェイユ― ジュゼッペ・トルナトーレ『ニュー・シネマ・パラダイス』)
シモーヌ・ヴェイユとマヤ・デレン
著者等紹介
今村純子[イマムラジュンコ]
東京生まれ。イメージの哲学、映画論。1998年、東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了。2003年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。哲学DEA(ポワティエ大学)、学術博士(一橋大学)。現在、女子美術大学・白百合女子大学・成城大学・武蔵野美術大学・立教大学・早稲田大学兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme
2
大地と詩: ファンタジーとは何か―宮崎駿『となりのトトロ』 映像という詩のかたち―ジョナス・メカス『リトアニアへの旅の追憶』 叙事詩としての映画―佐藤真『阿賀に生きる』 叙事詩の閃光: 夜と音楽 追憶の詩学―スティーヴン・ダルドリー『愛を読むひと』 「見ること」から「創ること」へ―想田和弘『Peace』 円環の詩学: 沈黙における関係性―小津安二郎『東京物語』 絵画としての映画―キム・ギドク『春夏秋冬そして春』 イタリアのシモーヌ・ヴェイユ―ジュゼッペ・トルナトーレ『ニュー・シネマ・パラダイス』 2021/11/05