内容説明
19世紀イギリスの政治、社会、教育、宗教をはじめとする幅広い社会改革の原動力となったイギリス理想主義を再検討するとともに、日本においてその思想を精力的に紹介し、多くの学生や知識人に多大な影響を及ぼした河合栄治郎の足跡を詳しくたどる。
目次
第1部 イギリス理想主義の展開と二〇世紀の思想(コールリッジの形而上学的思索;カーライルとイデオロギー;J・S・ミルとロマン主義;グリーンの思想体系と理想主義;グリーンの政治思想と共同善 ほか)
第2部 日本におけるイギリス理想主義の受容と河合栄治郎(日本におけるグリーンの受容とその諸相;明治中後期における自己実現思想の輸入の様相―日本語「自我実現」の創造にイギリス理想主義が果たした役割;河合栄治郎とその師新渡戸稲造―第一高等学校時代を中心として;理想主義教育者としての河合栄治郎―教師像とその教育思想;河合栄治郎の教養主義 ほか)
著者等紹介
行安茂[ユキヤスシゲル]
1931年岡山県に生まれる。1961年広島大学大学院文学研究科(倫理学専攻)博士課程修了。1965年文学博士(広島大学)。岡山理科大学助教授(’69年、同教授)。1975年岡山大学教育学部助教授(’80年、同教授)。1997年くらしき作陽大学教授(~2002年)。現在、岡山大学名誉教授、日本イギリス理想主義学会会長、日本道徳教育学会会長代行、日本デューイ学会常任理事、日本ピューリタニズム学会理事、比較思想学会評議員、広島哲学会評議員、日本イギリス哲学会名誉会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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