ローカルボクサーと貧困世界―マニラのボクシングジムにみる身体文化

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  • サイズ A5判/ページ数 344p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784790715580
  • NDC分類 788.3
  • Cコード C3036

内容説明

貧困のなか、砂粒のように暮らす若者たちがスポットライトを浴び、リングで戦う。今を生き抜くため、彼らは国際的なボクシングマーケットに組み込まれながら日常の小さな実践を積み重ねる。その身体に刻まれた生き方をジムでの住み込み調査から克明に描き出す。

目次

序章 ローカルボクサー世界から
第1章 ローカルボクサーの身体文化への方法的接近
第2章 ボクシングジムの空間構成
第3章 ボクサーになる―集団競技としてのボクシング
第4章 ボクシングマーケットの構造―敗者の生産の仕組み
第5章 互酬性の中のボクサー身体―引退ボクサーの日常
終章 裸一貫のリアリティへ

著者等紹介

石岡丈昇[イシオカトモノリ]
1977年岡山市生まれ。筑波大学大学院博士課程人間総合科学研究科単位取得退学、博士(学術)。現在、北海道大学大学院教育学研究院助教、特定非営利活動法人社会理論・動態研究所所員。専攻はスポーツ社会学、身体文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひつまぶし

3
こちらはオーソドックスな研究書としてまとめられている。最初に問題設定があり、ボクシングジムという調査の舞台の解説に続いて、ボクサーの養成課程、仕事としての試合、引退後のボクサーの暮らしぶりといったふうにマニラのボクサーが生きる世界が一通り描かれる。しっかりした調査に裏付けられた記述と分析にはそれなりの説得力がある。しかし、かなり凝った問題設定があり、それに即した調査と分析がありながら、結論はあっさりしたもの。内在的理解を強調するが、サポーター的な関わりで伴走して見た世界の提示の仕方としては疑問も。2024/07/26

まつゆう

0
ボクシング世界の固有の論理によって人がいかにボクサーになるのか、一方で他の経済的・政治的な力関係によってどのようにボクサーという存在が規定されるのか、という両面から調査した本。 例えば、ボクシングにはマッチメイクの段階で一部の才能ある選手の自信づけのために、(=スター選手をつくるために)意図的に「噛ませ犬」として選ばれる選手がいる。この一節だけを読んで「不平等だ、そんなのおかしい」と憤った人はぜひ一読を。きっと新しい知見が得られるはず。2012/05/26

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