内容説明
会話というありふれた活動がいかに精巧に組織されているかを明らかにした、最も基本的な論文の日本語訳。精細な解説的訳注付き。人間の相互行為への深い洞察に満ちた一冊。アメリカ言語学会の『Language』誌に掲載された論文中、最も多く引用された論考を収録。
目次
会話のための順番交替の組織―最も単純な体系的記述(トランスクリプト;最も単純な体系的記述;観察された事実をこのシステムはどう説明するか;このモデルはどのようなタイプのモデルか;モデルのいくつかの帰結;様々な発話交換システムのなかでの会話の位置)
会話における修復の組織―自己訂正の優先性(自己訂正と他者訂正;訂正と修復、そして開始と結果;自己もしくは他者による修復開始;修復の自己開始と他者開始のあいだの関係;自己訂正の優先性;他者訂正に関するいくつかの観察;言語学と社会学にとって「修復」とはどのような現象か)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かづ
4
もう最高に面白かった。修復とかそんなに面白いと思ってなかったけど、ちゃんと元の論文読むとしっかり面白くて、修論も修復で書きたくなる気持ちを抑えつつ読んだ。順番交替も面白い。面白いしか言ってない。どれだけ自分の研究に引っ張れるかだなあ…くそう…2018/02/28
ふうふう
2
難解。再読が必要。2023/10/07
Ryosuke Tanaka
1
研究のために。「隣接ペア」概念が参考になった。門外漢からすると言語や会話の中に規則を読み取って整理するrationaleが気になるがむしろ「何故」を問わずにルール記述に徹することが言語学を推し進めたと言えるのかもしれない(ちょうど物理学と同じように)。2016/03/06