ジンメル社会学を学ぶ人のために

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  • サイズ B6判/ページ数 310p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784790713722
  • NDC分類 361.234
  • Cコード C3336

内容説明

ジンメルの生涯と主要著作をたどり、社会学史のなかにその思想を再定位し、新たなジンメル解釈の可能性を提示。最新の研究成果を包含したジンメル社会学への招待。

目次

第1部 ジンメルの生涯と業績(人間ジンメル―人と思想;『社会分化論』―ジンメルの社会学の出発点;『歴史哲学の諸問題』―個性認識としての歴史認識;『貨幣の哲学』―交換機能と信頼の象徴としての貨幣 ほか)
第2部 社会学史のなかのジンメル(ジンメルとマルクス―近代社会への二つのアプローチ;ジンメルとウェーバー―ともに戦うライバル;ジンメルとデュルケーム―社会分化と個性化へのまなざし;ジンメルとパーソンズ―行為理論の展開と「形式社会学」批判 ほか)

著者等紹介

早川洋行[ハヤカワヒロユキ]
滋賀大学教育学部教授

菅野仁[カンノヒトシ]
宮城教育大学教育学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

呼戯人

13
19世紀から20世紀の世紀転換期に活躍したゲオルク・ジンメルの社会学を紹介する本。ジンメルは社会学の草創期から活躍した社会学者・哲学者。相互作用論的・相対主義的な形式社会学を主張しているが、現代でもヴェーバーほどではないが、多くの人々が影響を受けている。彼は、哲学では生の哲学を主張し、カントやニーチェから多くの影響を受けている。それを社会の見方にも応用し、わたし達の視点を豊かにしてくれている。貨幣の哲学で、貨幣の働きこそが人間のニヒリズムを増殖させる元凶であると言っているところなどまさに現代的である。2018/10/17

うえ

6
「ジンメルによれば、歴史認識の基礎にある他者理解は、理解する人が、他者の心的事象を自分自身のなかに「模写」することによって可能になる。しかも、これは、理解する人自身の体験をもとになされると考えられている。つまり、他者理解に、理解する人の体験は欠かせないのである。」「歴史上の人物の理解が、理解する歴史家それぞれの体験にもとづくものである以上、こうした理解をもとに成り立つ歴史認識には、必ず主観によるちがいがあらわれるということである。」2020/09/08

ぴの

0
気になる章だけ読んだが、ジンメルの思想を概観するうえで大変参考になった。かつて『社会学の根本問題』を手にとってみたのだが、全くわからなかった。ただ本書を通じてその概略を知ることができたので、適宜本書を参考にしながら再度挑戦しようと思う。2014/08/21

遠山太郎

0
通読して社会学の父の一人だと実感した。細かい扱いが華麗みたいなので、もっと引用がほしかった。まず社会学の根本問題を読んで心的相互作用をつかみたい。2013/02/24

HolySen

0
ジンメルの、とりわけ社会学について総論的にまとめた本。個人と社会との闘争(自身を全体化しようとする個人v.s.自身を全体化するために個人を部分化しようとする社会)や社会の発展によって生じる個性化。二者関係での相互作用による社会の形成過程:「社会化」、また社会化の内容(政治、経済、宗教等)ではなく、形式(上下関係、競争、派閥等)を分析の対象とした形式社会学。『貨幣の哲学』における「距離」の概念、などなど。ジンメル社会学のエッセンスが詰まっているように感じた。 第Ⅱ部で他の社会学者との共通点や相違点も分かる。2012/05/19

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