出版社内容情報
遊びと楽しみの文化研究への決定版入門書。コーヒーや酒はもちろんイエメンのカートなど世界の嗜好品、さらには音楽やケータイまで。
内容説明
コーヒー・酒・たばこ・お茶はもちろん、コーラ(西アフリカ)やカート(イエメン)、さらには香水・ハチミツ・音楽・ケータイまで!人をひきつけるモノを解き明かす。
目次
序章 嗜好品文化研究への招待
1 多様なる嗜好品の世界(コーヒー;茶・紅茶 ほか)
2 広がりゆく嗜好品の世界(ハチミツ;砂糖 ほか)
3 嗜好品文化へのアプローチ(歴史学;文化人類学 ほか)
4 嗜好品文化研究の古典(臼井隆一郎『コーヒーが廻り世界史が廻る』;小林章夫『コーヒー・ハウス』 ほか)
終章 嗜好品文化研究の発展のために
著者等紹介
高田公理[タカダマサトシ]
1944年、京都生まれ。佛教大学教授(社会学、文明学、観光学)。学術博士。京都大学理学部卒業後、酒場経営、武庫川女子大学教授などを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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猫
3
嗜好品について、様々な側面から掘り下げた本。嗜好品の定義から始まって、様々な嗜好品についての解説、色々な学問から見た嗜好品について、嗜好品について書かれた様々な本の紹介…と盛りだくさん。生理学からの見解が興味深かったのと、紹介されている本で読んでみたいものが何冊かあった。執筆者総勢24名で、書いてる人によって文章に合う合わないがあるのがちょっともったいない感じ。2016/08/12
壱萬参仟縁
3
嗜好品というとなぜか、珈琲を思い浮かべる人が多いようだ。本書は、後半の方が価値が高いと評者には思えた。学術的に解明していく手法が書かれているためである。例えば、経済学からすると、嗜好品の価格弾力性という発想がある(142頁)。価格が変動したら需要がどう変わるか。嗜好品の需要は不確実性で予測不能というか、その人の時々の気分でアテにならない、困った財であろうか。巻末には文献情報豊富で、何か探しているものは見つかりそう。2013/05/21
カフェオレ
2
後半の様々な学問からみた嗜好品が興味深かった。嗜好品は、合理だけでは理解不能の人間であることの不思議を体現しているし、毒になるかもしれないが、ないと寂しいもの。物質的に豊かな社会で生きる質を上げるために今後も必須だと思う。以下メモ。経済学からみた嗜好品:嗜好品は価格弾力性が小さい=習慣、依存、1960年代にマリファナ商品開発がアメリカで議論になった。 反たばこ運動に自由主義で対抗ではなく、文化で対抗可能性◎2020/08/10
nice_sheep
2
「嗜好品とは?」という問いに始まり、様々な「嗜好品」やそれを研究するためのアプローチとしての学問などについて、専門家たちが短い文章を寄稿している。どれも平易な言葉で分かりやすく、理解を深めるために読むと良い本も紹介されているので、自分の興味対象を見つけるにはもってこいの一冊だと思う。2011/04/25
簾
0
最近、嗜好品文化というか、食文化だったり世界商品だったりの本を読もうと思いまして。本書は色々な嗜好品を、それこそ携帯であったり水だったりも含んで、紹介しています。ので、砂糖とか茶とかタバコとか個々のトピックにいきなり読んでもいいですけど、巻末に参考文献なんかもあるので、なんとな~く興味がある、なんて人におすすめで、尚且つ簡単な嗜好品の歴史はこれでつかめるのではないかと。2017/06/01