内容説明
「私(自己)とはなにか」「人間とはなにか」。この二つの問いは、人間を“自己”と“他者”の“間”にある「人‐間」と捉えて初めて一体となる。相互に他者を自己の客体ではなく主体として扱う「相互主体性の立場」から、人間の在り方を探究する。
目次
1 哲学の原点をたずねて―ソクラテスの場合(「哲学」と「哲学者」との関係;シェーラーの「哲学者」についての考え ほか)
2 ハイデッガー哲学の批判的検討(ハイデッガーと人間の問題;ハイデッガーと価値の問題 ほか)
3 「人間とはなにか」という問い(人間への問い;人間の識別 ほか)
4 自我と他我―知覚の間主観性(問題の提起;問題の解明)
5 相互主体性とその世界(問題の提起;行為と価値 ほか)
著者等紹介
宇都宮芳明[ウツノミヤヨシアキ]
1931年東京都に生まれる。1954年東京大学文学部哲学科卒業。1959年東京大学大学院人文科学研究科哲学博士課程単位取得退学。東京大学助手、北海道大学専任講師、同助教授、同教授、放送大学客員教授、北海道情報大学教授を歴任。2007年死去(元北海道大学名誉教授)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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哲学の原点をたずねて―ソクラテスの場合: 「哲学」と「哲学者」との関係 「哲学者」であることの条件 「弁明」でのソクラテスの発言 「魂の配慇」はなぜ必要か 「高貴な道徳」に対する「敬虔な道徳」 ハイデッガー哲学の批判的検討: ハイデッガーと人間の問題 ハイデッガーと価値の問題 「人間とはなにか」という問い: 人間への問い 自我と他我―知覚の間主観性 相互主体性とその世界: フッサールの間主観性 サルトルによる相互=主観性の否応 ハイデッガーの共同存在 カントにおける愛と敬愛 敬愛と人格の絶対的価値2022/01/04