内容説明
綿密なテキスト分析を通して浮かび上がる多様な他者像。アメリカン・ルネサンスの作家たちが直面した他者の存在と、自己との密接な関係を読み解く。
目次
第1部 メルヴィルと他者(内在化する他者―『タイピー』から『ビリー・バッド』へ;表象される他者―『白鯨』 ほか)
第2部 ホーソーンと他者(家族崩壊の物語―「ロジャー・マルヴィンの埋葬」;精神的奴隷と黒人奴隷制―アリスの物語 ほか)
第3部 ポウと他者(他者の視線;コンテキストの不在)
第4部 ストウと他者(黒人奴隷制とドメスティック・イデオロギー―『アンクル・トムの小屋』;闘士が横たわるとき―『ドレッド―大ディズマル湿地の物語』)
第5部 理論家たちと他者(他者の発見―ホワイト‐トドロフ‐バフチン;普遍主義と文化的差異―トドロフ‐バーバ)