内容説明
戦争中の数年間、社会から追い出され隔離された日系人の体験―その傷痕は60年以上経った今も完全に消えてしまったわけではない。時代のはざまで生きた父と母の世代―その目撃者としての証言を記録し「歴史の記憶」として留め、その意味について考察する。
目次
1 二つの文化に生きて―文学と真実のはざま(日系アメリカ文学との出合い;父のオーラル・ヒストリー)
2 日系アメリカ人のあゆみ―歴史をふりかえる(アメリカ人としての日系アメリカ人―集団強制収容前後に見る史実に基づいて;おとなしいアメリカ人から普通のアメリカ人へ―強制収容所から現在までの日系人のあゆみ)
3 日系人強制収容所で何が起きたか(ツールレイク;ビスマーク)
4 さまざまな選択から時を経て(噂とスパイ活動;集団心理;徴兵、忠誠心、市民権放棄;帰米再考;アイデンティティ・シフト)
5 真実を求めて―公文書資料を読み解く(redress戦後補償運動;NARA(国立公文書館)からのファイル)
著者等紹介
野崎京子[ノザキキョウコ]
アメリカ合衆国カリフォルニア生まれ。カリフォルニア大学(バークレイ校)卒業。1989年S.I.T.大学大学院言語教育修士(MA)。京都産業大学文化学部教授。研究分野、日系・アジア系アメリカ・カナダ文学と文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。