内容説明
「教育」「社会化」の多様化・個別化のなかで。「子ども」や「教育」をめぐる共通の前提が見えにくくなりつつあるなかで、現代のさまざまな教育現象について新たな解読の可能性を提示する。
目次
第1部 子ども・感情・歴史(近代家族と家族感情;子どものイメージと教育;リスペクタビリティと教育 ほか)
第2部 学校・若者・文化(受験生の世界;学生文化における第一世代問題;読書する少女たち―「女学生文化」の水脈 ほか)
第3部 教育・社会・システム(教育システムの構造;モダン・アートシーンにおけるアメリカ大学―美術と美術教育の制度化;国際化と教育―留学現象へのマクロ社会的アプローチ ほか)
著者等紹介
稲垣恭子[イナガキキョウコ]
京都大学大学院教育学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
23
教育問題を教育社会学・社会学の立場から研究した内容。個人的には少し物足りなかった。教育に関わる文化と子どもたちが抱えている苦難との関係をもっと知りたかった。ただ、らしさを押し付ける教育は多様性は生まれないだろう。そういう視点を確認できたのは良かった。2020/07/05
Akinobu Otani
0
バラバラで像が掴みにくい。2016/08/16
Shun Kozaki
0
京大の稲垣先生が編集にあたられた本です。そういえば、内容としてはよくある論文集と言えましょうが、第2章の「受験生」の誕生とか、選抜と疎外(と一括りにしてしまうのはどうかとも思いますが )については読むべきだなあと思いました。 稲垣先生の研究テーマである「女学生」とか「文学少女」という、男性側の「キコエノイイ」良妻賢母主義が女性に受容される姿については中公新書で詳しく読みたいですね。 また、ロマンティック・ラヴ・イデオロギーからきた近代的な(契約としての結婚を前提とした)家族観念も詳述されています。2018/03/12