内容説明
シナイ半島で出会った一つの民話には、社会原理を明らかにする鍵が隠されていた―。民話が語られる背景の綿密な分析をもとにその深層構造を読み解くことで、アラブ・イスラム社会における異人観の解明を試みる。言語と文化をめぐる研究がたどりついた「異人論」の新たな展開。
目次
第1章 民話から読み解く民俗社会
第2章 神の子どもたち―ジバーリ部族の社会と歴史
第3章 他者をめぐる言語表現―ダヒール論
第4章 他者をめぐる認知意味論的構造―身体と空間のメタファー
第5章 他者をめぐる集団的認識―「聖者」発生の社会的・認識的メカニズム
第6章 他者をめぐる物語世界―民話のコスモロジー
第7章 他者をめぐる文化的認識―アラブ・イスラム社会の異人論
著者等紹介
西尾哲夫[ニシオテツオ]
1958年生。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士(京都大学)。言語学・アラブ研究専攻。東京外国語大学・アジアアフリカ言語文化研究所・助手、同助教授を経て現在、人間文化研究機構国立民族学博物館・研究戦略センター・助教授、総合研究大学院大学・文化科学研究科・助教授。現在、アラブ遊牧民の言語文化に関する言語人類学的研究や、アラビアンナイトをめぐる比較文明学的研究に従事している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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