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出版社内容情報
秋葉原の《女神》との戦いから二ヶ月。リハビリや訓練にあたる「カローン」のもとへ、タカナシ・ハルという新たな女性隊員が送り込まれる。
上層部からの“監視”なのは明白なハルの経歴に、たとえ監視といえども仲間――そう過去の自分を重ねて手を差し伸べる決意をするカグヤ。
「人を救ってやるために戦場に出る? 笑わせるわ」
だが、相手はアズマ以上の難敵で……!? ハルの言葉に反目するように、カグヤは救いこそが是であると思い詰める。
救うべき、救わなければ。己が正義と信じ、取り憑かれた救世の果てに少女が目にするもの。
「じゃあな。……人間」
それは激励と羨望と皮肉と、裏切りで――。
内容説明
世界に仇なす“勇者”を疑え。秋葉原の“女神”との戦いから二ヶ月。リハビリや訓練にあたる「カローン」のもとへ、新たな女性隊員タカナシ・ハルが送り込まれる。上層部からの“監視”なのは明白なハルの経歴に、たとえ監視といえども仲間―そう過去の自分を重ね手を差し伸べる決意をするカグヤ。「人を救ってやるために戦場に出る?笑わせるわ」だが、相手はアズマ以上の難敵で…!?ハルの言葉に反目するように、カグヤは救いこそが是であると思い詰める。己が正義を信じ、取り憑かれた救世の果てに少女が目にするもの。「じゃあな。…人間」それは激励と羨望と皮肉と、裏切りで―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
30
秋葉原の《女神》との戦いから二ヶ月。リハビリや訓練にあたる「カローン」のもとへ、監視局からの出向という形で新女性隊員タカナシ・ハルが送り込まれる第二弾。上層部からの監視であることは明白なハルの経歴と態度に、過去の自分を重ねて手を差し伸べる決意をするカグヤ。一方で全てを救いたいと奔走する彼女に突きつけられた、勇者になった少年からの明確な拒絶。反発を覚えるハルがそれでも何もかもを諦めないカグヤの熱い想いに触れ、少しずつ変わってゆく展開は良かったですけど、厳しい状況はこれからも続きそうで、続刊が気になりますね。2023/08/10
真白優樹
9
リハビリと訓練に励むカローンへ、監査局からハルという少女が出向してくる中、「クロノス」という武器の真実に迫っていく今巻。―――聖女ではなく戦士として。その思いで守るために。 アズマ以上の難敵であるハルにカグヤが意固地になっていく中、彼女でも救えぬ勇者を描き成長を描き。その裏でクロノス、そして勇者と殲滅軍に隠された事実に迫る巻であり、底冷えのするような真実の一端が明かされる巻である。生きている武器、その原料は、禁忌。 ではそれは、最初はどう作られたのか。そもそも勇者とは何なのか? 次巻も勿論楽しみである。2023/08/11
らいら
7
勇者は一体何故生まれるのか?徐々に手がかりは明かされるも、未だに真実には手が届かない。的なお話。 勇者は、今はバケモノかもしれないが元々は「人」である、という点にフォーカスを当て、武器の成り立ちからカグヤの葛藤まで、様々な側面を描いた展開が良かったですね。 徐々に明かされる設定から考えるに、背後にはかなりおどろおどろしいものがありそうで、その点は中々に好み。 ただ欲を言えば、2巻で勇者の正体に迫ってほしかったというのが正直な所。2023/08/14
ヤギ郎
7
シリーズ第2巻。化物である《勇者》のデザインが『 魔法少女まどか☆マギカ』に似ているため、この雰囲気に引っ張られるが、独自の世界観を描いている。前巻の戦いから、カグヤは本格的にカローンの隊員として活躍するようになる。そこで監査所からカローンの隊員を監視するための少女がやってきた。統率をとるために軍隊のような組織にしているが、彼らは少年少女である。若い感性とひとを救いたいという思いが組織のルールとぶつかる。最後で《勇者》の謎という大きなものを残して次巻につながる。2023/08/17
四乃森ゆいな
2
今巻も非常に面白かったです! 不気味な現代世界を舞台に、女神が生み出す少年少女たちの成れの果て《勇者》を人間として救うために立ち向かうお話。ですが、そんな《勇者》の中にも当然、自らの意志で「死にたい」と願う子たちもいるわけで……。全員を救うことは不可能に近い。戻りたいと願う者、カグヤを偽善者と語り自分の理想世界から弾きだそうとする者、そして──他人の気持ちは分からない、救うことが使命なのだと"本当の意味"での理解が欠けていたカグヤの成長ぶりも見事でした。更に、30年前に発生した勇者誕生の裏も気になる所…!2024/08/10