メイキング文化人類学

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  • サイズ B6判/ページ数 314p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784790711025
  • NDC分類 389
  • Cコード C1039

内容説明

舞台裏の人類学者たち。理論はいつも、フィールドでぶつかる問題から生まれてくる。知の立ち上がってくる瞬間をとらえなおそう。文化人類学への熱い招待状。

目次

文化人類学への誘い、ふたたび
ファーストコンタクト再演―博物学と人類学の間
媒介としての文化―ボアズと文化相対主義
村のなかのテント―マリノフスキーと機能主義
見晴らしのよい場所―グリオールとドゴン研究
民族誌のメイキングとリメイキング―ミードがサモアで見いだしたものの行方
未完のフィールドワーク―ベネディクトと『菊と刀』
私の野蛮人―レヴィ=ストロースの『悲しき熱帯』調査
民族誌を再演する―ターナーとパフォーマンス
文化への焦点化―ギアツの解釈人類学
首狩の理解から自己の解放へ―ロザルド夫妻とイロンゴットの交換
いま、フィールドで何が起きているか―フィールド調査と民族誌についてのいくつかの疑問

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ステビア

21
10人の学者を取り上げ、彼らのライフヒストリーを追いながらフィールドワークの学としての文化人類学が作られた過程(=メイキング)を紹介する本。/タイトルのわかりにくさで損をしている気がする。『メイキング・オブ・文化人類学』『文化人類学はこう作られた』くらいがよかったんじゃないか。/後半では人類学者の主観性やポジショナリティに意識的になった新しい人類学(ポストモダン人類学とも称される)について言及されている。2022/05/21

柳田

17
帯に「文化人類学への熱い招待状!」とあるが、こちらは本当に熱い本だった。いわゆる入門テキストのような構成ではなく、読みやすい論文集みたいなもの。かつては人類学は花形の学問で、しかし最近はそうでもなくなっており、だから花形人類学の最盛期に学んだ学者たちが、伝記も含めてその理論形成の舞台裏を紹介する、というコンセプトになっている。こういう入門書の有無は、学生がその学問を専門に選ぶかどうかに大きく影響すると思う。いいタイミングでこれを読んでいたら専攻していたかもしれない。10章の首狩りの話が私には衝撃的だった。2018/04/13

★★★★★

4
レヴィ=ストロースやグリオールといった文化人類学における学説史上の人物達を、彼/彼女らのフィールド体験を中心に現代の目から捉え直すことで、その古典的な業績に新たな読みを与えようという趣旨の本。要はJ・クリフォードの仕事の一部を拡大コピーしたものですが、これはこれで面白かった。もともと本書は新しい人類学の教科書として構想されたものとのことで、全くの初学者だと厳しいかもしれないけれど、内容としては概説的でそう難しいものではありません。『15の理論』なんかで「正史」を勉強したあとに読めば理解もひとしおでしょう。2009/12/11

激辛ラーメン

1
これから民族誌を読むときはいい意味で身構えてしまう気がする。書きたいことはたくさんあるけれど少し絞るなら、客観性についても考える本だった。社会科学の課題でもあるからね。簡単に類推できそうな着想は省略するけど、真正性との関係とか、たとえば客観性、客観的な視点/評価が何の意味も成さない状況とか、存在忘却とまでは言わないけど。2020/01/12

shin

0
文化人類学を概観的に捉えようとした本。マリノフスキーとポアズの影響の大きさは見逃せないものがある。2012/08/03

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