内容説明
「我・汝」「我・それ」という根源語の考察に始まり、ブーバーの宗教・哲学・教育観を解明、ハシディズムやユダヤ教、キリスト教、文学等との関わりを紹介するなど、ブーバー思想の全体像に迫りつつ、対話主義思想の今日的意義を考える。
目次
1 ブーバーの生涯と著作(ブーバーの生涯と著作)
2 ブーバー思想の成立(“言葉”の始源;『我と汝』解題 ほか)
3 ブーバー思想の展開(ブーバーの宗教観;ブーバーの哲学観 ほか)
4 ブーバー思想の諸相(ブーバーとハシディズム;ブーバーとユダヤ教 ほか)
著者等紹介
平石善司[ヒライシヨシモリ]
1912年生まれ。同志社大学文学部神学科および広島文理科大学哲学科卒業。現在、同志社大学名誉教授
山本誠作[ヤマモトセイサク]
1929年生まれ。京都大学大学院博士課程単位取得満期退学。現在、京都大学名誉教授
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感想・レビュー
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うえの
1
ブーバーの著作を読む前に読んでみたが、半分は読む前のバックグラウンドとして必要なことを知れた。残りの半分はブーバー自身の著作を読んでより理解が深まるような論文だったと思う。どちらにせよ、タイトル通りマルティン・ブーバーを学ぶ人のためになる本ではあった。2011/04/28
ЯeoN_Hoff
1
再読の必要アリ 関連がわかって結構面白い。2010/03/09
昌也
0
御子玲子による「日本におけるブーバー研究」から…「戦前におけるブーバーの摂取は、大きくみて『我と汝』に目を通してはいるものの、自己の課題に若干援用しているものと、その術語を自己の思想に組み入れて使用し、自己独自の思想の実現を補強しているものに、大きく分かれる。p264「戦後、ヨーロッパからの思想の影響を受けて新しい動向が生まれたが、その中でも、マルクス主義と実存哲学が大きな影響を与えた。前者は集団的存在を個人的存在に優位させ、また後者は個人的存在を集団的存在に優位させることによって危機の解決に(続く)2021/04/06
ひょ24
0
さまざまな方々のブーバーに関する論文の集まり。全体像が見えたような,見えなかったような。研究しがいのある人である。2018/04/11