内容説明
民主主義とは「自由・平等・友愛に関する運動・思想・制度の全体」と捉え、近代日本における歴史的・論理的に最重要問題のうち未開拓な基本問題を果敢に分析し、現代社会のあるべき法・法思想・法意識・法運動に新たな示唆を与える。
目次
序章 近代日本の法社会史序説―法思想と運動をめぐって
第1章 苗字の法社会史―一八七〇年、平民苗字許可令をめぐって
第2章 「信教の自由」の法社会史―日蓮宗不受不施派の法認問題をめぐって
第3章 「生存権」の法社会史―小作争議・職工争議・「交通権」運動をめぐって
第4章 裁判所の法社会史―二〇世紀初頭の大阪地裁をめぐって
第5章 「時代閉塞」の法社会史―大逆事件をめぐる東京朝日新聞社の松崎天民と石川啄木
第6章 「教育の自由」の法社会史―文化学院の与謝野鉄幹・晶子、西村伊作をめぐって
第7章 友愛の法社会史―学問と革命をめぐる南方熊楠と孫文
著者等紹介
後藤正人[ゴトウマサト]
1943年青森県に出生。1969年早稲田大学大学院法学研究科修士課程(日本法史学)修了。1976年大阪大学大学院法学研究科博士後期課程(日本法制史)単位取得退学。和歌山大学専任講師。1988年和歌山大学教授。1992年和歌山大学大学院教授、大阪大学法学部講師、現在に至る。専攻、法社会史、社会科教育学、社会文学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。