出版社内容情報
第六章「『知識』の定義と正当化」と第七章「信頼主義と古典的認識論」は、知識論の議論の経緯を外在主義にいたるまで要領よく解説している。
●知識とはなにか
知識科学がとらえようとする対象の範囲を明らかにするためには、生産的な研究へとつながる「知識」の定義が必要である。現代の分析哲学は、古代ギリシャ以来の難問に答えることができるのか。
知識とは何か。どのような種類があるのか。いかに表現されるのか。いかに伝達されるのか。
人工知能、認知科学、脳科学の成果を結集しても、こうした疑問に対する最終的な答えはまだ出ていない。知識とそれを取り巻く現象の体系的な理論はまだ存在しない。だから、単なるキーワードとして、一時のはやり言葉として、「知識」を終わらせないために、知識のあるゆる実践の分析と、そのメカニズムの体系的理解が要求されている。
内容説明
分析哲学の中心問題。分析的伝統のもとで草創期から20世紀全般にわたって行われてきた哲学を、認識論と方法論、言語哲学、心の哲学の各領域における中心問題に即して概観し、一貫した検討を加える。
目次
序論 分析哲学について
1 伝統の形成―初期の分析哲学(フレーゲの哲学的論理学;『プリンキピア』への道―ラッセル ほか)
2 知識と自然(「知識」の定義と正当化;信頼主義と古典的認識論 ほか)
3 言語と意味(言語哲学における自然主義―クワイン;デイヴィドソンのプログラム ほか)
4 心の哲学(「心身問題」と唯物論のプログラム;機械‐機能主義と非還元主義的唯物論 ほか)
感想・レビュー
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