内容説明
アウター・ナショナルからの発信!ポストコロニアル・モーメントにおいて、重大なアポリアに直面する人類学。混淆する文化状況の中で、何を誰にむけ発信するのか。新たな語りのポジションを志す。
目次
序章 ポストコロニアル・モーメントにおけるカウンターナラティヴの可能性
第1章 文化の流用
第2章 文化の客体化
第3章 オリエンタリズム批判と文化人類学
第4章 文化相対主義・本質主義・異種混淆論
第5章 トランスポジションの思想に向けて―日本における「ポストモダン人類学」批判以降
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瀬希瑞 世季子
1
第3章が特に良かった。サイードの人類学に対する評価の揺れからオリエンタリズムの認識論的な読みから指摘する。人類学も他文化についての語りである以上、オリエンタリズム批判から逃れられないが、他方において、現地調査での「素材そのものへの感受性」や「実存的な遭遇」、方法論的な自己反省をもった学問として批判の対象から外れることになる。前者はサイードのフーコー的なモーメント、後者はヒューマニスト的なモーメントであるが、後者の場合、そこに「不在の現前」としての「本当のオリエント」を産出させてしまう。2023/02/03
ROBART
0
観光人類学についてもっと調べる2010/01/26
よきし
0
自主ゼミで読んだなぁ。アーダコーダ言ってた時代が懐かしい。