内容説明
平安朝のうた空間。和歌の生成する時と場、そして、潜めた心と表現の諸相へ気鋭の研究者「全員女性」がいざなう。
目次
1 王朝和歌への誘い(王朝和歌のこころ;王朝和歌史のながれ;貴族生活と和歌)
2 王朝和歌を読む(在原業平と六歌仙時代;『古今和歌集』を読む;『後撰和歌集』の世界 ほか)
3 和歌世界の広がり(『源氏物語』と和歌;日記文学と和歌;歴史物語・説話集と和歌)
感想・レビュー
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みに
1
とても勉強になった。2009/04/19
山がち
0
「王朝和歌」というと漠然としてイメージがつかめず、読み終わった後もその印象は拭えない。しかしながら、各論に関してはとても興味深く読めたのでよかったと思う。『後撰和歌集』に関しては、単純に未完成論を受け入れるのではなく、天皇が祝い事の一つとして編んだものであり、芸術性というよりは人事に興味があったためにこのような性質を持つに至ったという指摘が面白かった。また、秀歌選の項目では、貫之、公任、俊成、定家がそれぞれかなり異なる秀歌観を持っていることを、その選歌から明らかにしているということも興味深いものであった。2013/09/02
Yoshaki Kimura
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女性研究者が、王朝時代の和歌について、さまざまなジャンル・視点を紹介。入門。
akuragitatata
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教わってるから、じゃないけど中村文論文がやや神。2009/12/02
めがね
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目次/Ⅰ 王朝和歌への誘い/王朝和歌のこころ/王朝和歌史のながれ/貴族生活と和歌/Ⅱ 王朝和歌を読む/在原業平と六歌仙時代/『古今和歌集』を読む―伊勢の御を軸として―/『後撰和歌集』の世界―人間の興味から成った集―/和泉式部と紫式部―和歌から物語へ―/隠者文学としての和歌の系譜/私家集の世界―成立の契機をめぐって―/王朝秀歌撰/Ⅲ 和歌世界の広がり/『源氏物語』と和歌―本歌と引歌―/日記文学と和歌―『蜻蛉日記』下巻を中心に―/歴史物語・説話集と和歌―動乱期の和歌をめぐって―2022/07/11