内容説明
旺盛な知的好奇心をもって独自の学問を切り開いてきた米山俊直教授―。その地平に共鳴する研究者が、日常世界の叡知を掘り起こし、現代文明を問い直す挑発的メッセージ。
目次
第1部 現代文明をきる(世界文化の学としての人類学;20世紀の弁証法;島嶼国家と観光開発;インド社会における世捨ての制度;「経験の物語」と「複合的自叙伝」;現代日本における西洋文化の受容と変容;東アジア歴史世界と「小盆地宇宙」;選べる縁・選べない縁)
第2部 むらとまちのフォークロア(結びあうむらとまち;おわら風の盆考;ふたつの宮座の変容過程;船形と左大文字;けんか祭りと岩瀬もん;民族の祭りとエスニック・アイデンティティの高揚;Xさんはなぜ笑っているのか?;アメリカの小さなまちの百年;生活者としての農民;環境の意味とライフヒストリー)
第3部 アフリカの叡知(望郷と離散;アフリカ都市生活誌序説;ひとりのグウィの女が死んだ;ディラマ・ヤ・エイズ;テンボ語植物名の語源分析;科学者の発見と農民の論理;熱帯サヴァンナ農業の貧しさ;「共食」に生きる理性;ガーブゴルとクーメン;アフリカン言語の可能性)
米山さんの学風―40年の交友から