内容説明
25歳の未婚女性を祝福する日や逞しい消防マンの舞踏会など、フランス好きが知りたかった年中行事のすべてがこのおしゃれなエスプリいっぱいの一冊に詰まっている。
目次
1月 セーヌ河氾濫は真冬のスペクタクル
2月 マルディ・グラでエネルギー発散
3月 春分そして早ばやと夏時間
4月 リラの花束にクレッソン・サラダ
5月 カンヌ映画祭とパリ・コミューン
6月 人生の岐路・バカロレア取得
7月 連盟祭とトゥール・ド・フランス
8月 グラン・デパールでがら空きパリ
9月 ぶどう収穫とご馳走の野うさぎ
10月 徹底的にやる秋闘・グレーブ
11月 ボージョレ・ヌーボー解禁
12月 「ジョワイユ・ノエル」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
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著者は慶應大学大学院修士課程を修了した後、渡仏しパリ大学附属国立東洋言語文化研究所の研究員を経て、教員にといった経歴。リンボー先生(林望氏)がそうであるように、慶應大学は文献学に滅法強い。この人も文献学を活かしてのことと思う。さて、本書は1990年代の巴里での1年を歳時記風に綴ったもの。著者は当時50代半ばなのだが、それにしては老成した雰囲気である。読んでいて思うのは、フランスの暦や人々の生活は、徹底してカトリック暦に準拠しているということ。アッサンシオンの休日などがその典型。これ程だとは想像以上だった。2021/06/05




