感想・レビュー
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yumicomachi
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著者第五歌集にして、出版社による「令和三十六歌仙」シリーズの一冊め。あとがきによれば歌集名は自らの作品を暗みを増してゆく世界の中で明るみを希求する祈りの反復と見立て、アラベスク文様に重ねたものという。浪漫的でありながら、現実を直視する痛みから逃げない短歌が魅力的。〈パンとペンどちらも大事パンばかり案ずるときに足もと崩る〉〈海を越え手紙が行き来した頃の恋人たちの体熱思う〉〈全員が「いいね！」している戦争をあなたは否み続けられるか〉〈飛ぶために骨まで軽く進化した鳥よ乳房を持たぬ種族よ〉等。2019年5月刊行。2020/11/18
