目次
舟まであるく
猫の爪あと
遠くのあけび
白鯨の雲ひきつれて
さまよへるバス停
浅間山の耳に
授け子なるを
まきはな
桜と桃と
フィラデルフィア通り〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
31
#小林幸子 #短歌 ふくらはぎにぴたぴた波の跳ねながら月の浅瀬を舟まであるく 遠街のはづれのあかるいみづたまりあそこに着水するよといへり 球形に雨のしづくをひからせて八手の花はうすみどり帯ぶ 散歩より戻りし犬が足あらふ洗面器、となりの縁側にある ハルはもう家に入りき洗面器のなかの泥水かすかにゆれて ミドリガメがアカミミガメになるころか蓮池に月の光がみちて2016/08/13
浦和みかん
1
地名だとかの固有名詞がよく使われている印象で、それゆえに近づけない歌もあったが、例えば震災の連や長い詞書を付した連には効いているように思えた。一般と比べて字足らずの歌の多いのが気になった。2016/08/09