目次
『夏暦』(全篇)(ただ一度の坂;木枯が吹く日のモナリザ ほか)
自撰歌集(『夢の記』(抄)
村 ほか)
『夏の終りの』(抄)(夏休み;惨菊 ほか)
『星か雲か』(抄)(飛行機雲;表札 ほか)
歌論・エッセイ(変る女歌;第一歌集刊行のころ ほか)
著者等紹介
王紅花[オウコウカ]
1948(昭和23)年6月23日、埼玉県児玉郡上里町生まれ。県立熊谷女子高校を経て、ロサンゼルス市立大学に学ぶ。在学中に短歌をはじめ、「ロッキー短歌」「潮音」に出詠。昭和46年、大学を卒業して帰国。同人誌「環」を経て、昭和54年、個人誌「夏暦」を創刊。この間、アンソロジー『現代短歌’78』等に参加。現代歌人協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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3
二階の窓に貼りつきて腐りし肉のごと爛るる梅雨の晴れ間の夕陽/食器洗い終えて首挙ぐ 窓の外すみれ色に染まる人たち通る/「私が育てたたまごつちは二十歳まで生きたよ」と通りすがりの少女が言へり/台風の過ぎし街には清らかな何かが生まれてゐる気もするわ2019/11/29
遠山
2
「夏の終りの」を読んでみたくて、とりあえずはなから読んでみれば、初期作品が随分と雰囲気が違って、読みづらいし特に面白い訳ではなかったけれど、目当ての「夏の終わりの」は無類だった。前評判通り見たまんま描写と、剽軽なのが混ざっていて、お気に入りがいくつも出来る。「読みかけの文庫本『斎藤茂吉歌集』にて百足を叩く 仕方なかりき」仕方ないよ2024/12/30