目次
『体力』(抄)(魚養塚;穀象虫 ほか)
『家』(全篇)(北野白梅町;まづ上の子が ほか)
『歩く』(抄)(よき耳;南海高野線極楽橋行き ほか)
歌論・エッセイ(歌をつくり、こころを治す―追われて生きる人へ;表現までの時間 ほか)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はち
6
子供達の成長、そして巣立ち。ガンの手術…と大まかな流れを書くとそういう流れなのだが、河野裕子という人は、病気になる前から死ぬことしか考えてなかったのではないか。などとくだらないことばかり考えてしまった。家族を描いたものもとても面白い。本当に上手いなぁ。変に力が入っているわけでもないのに。2015/06/12
はち
5
再読。『体力』『家』『歩く』の三歌集。好きな歌が多いので行ったり来たりする。年代で言えば40代から50代初頭か。歌集の流れで手術の話が出るとやはり…辛いなぁ。子供達(なまじ知っているだけに書きにくいけど)の成長もこのように残るのか。2015/12/10
toron*
1
浴室の磨硝子の向かうに屈む子を大きな螢のやうにも思ふ お辞儀してゐるわたしはとても柔らかいナプキンで折りし折鶴よりも さびしさよこの世のほかの世を知らず夜の駅舎に雪を見てをり 滾る湯に菠薐草を放ちたりわつと噴きくるヨモツヒラサカ 昨年、この続ではない方を読みかけたが、自分には手に負えない歌集(わたし自身の未熟さ、破調、字余りによる区切れの解らなさ、強い言葉の多用、二段組等)で全て読むことができなかった。そのためこちらから読んだら、すっと読めた。収録歌集の中では『歩く』が好きだった。2021/08/18
せいせん
0
短歌集を読むという作業は、今の自分に一番響く歌を探す作業だろうか。~年寄りも若者の気持ちもわかる齢、だんだんもの言ひが曖昧になる~2022/04/04
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