感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海（ふたみ）
8
戦後短歌史に輝く孤高の歌人・葛原妙子。新たに発見された未収録歌を加え、約4900首を収録した決定版。豪奢にして玄妙、華麗にして破格な文体、大胆な歌柄の中に内面の飛躍と感覚の明滅を持った作品を収録する。大いに勉強になった。やはり実力のある歌人はよい。2024/11/26
保山ひャン
1
砂子屋書房の『全歌集』は、1987年の短歌新聞社刊の『全歌集』に異本『橙黄』と未収録８９首を加えた完全版。塚本邦雄の『百珠百華』で取り上げられなかった歌を編むつもりで読んでみたりした。付けられていた「栞」も、「葛原妙子さんくらゐ常に『短歌は美しくあらねばならぬ。もっと美しく。更に美しく』と渇仰する如く言った人を私は他に知らない」（太田絢子）といったコメントや、高橋睦郎が「私は刀自ではありません、老嬢です」と抗議を受けた話、斎藤史との比較を試みる岡井隆、水原紫苑の文など、興味深かった。2016/07/27
犬猫うさぎ
0
異本『橙黄』のみ未読。また読む2018/02/24
