感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
浦和みかん
1
集の途中で第二子が生まれ、四人家族としての生活が始まる。全体を見て子育ての日々、という感じがする。音が足りなかったり多かったり、リズムが独特で面白い。<キンノエノコロとう呼び出し音で電話したい日の暮れ遠目などして><春の月出ておいで今日寂しさはポケットのない上着のようだった><ねこじゃらし握り締めたる子の手かな 死なないでねお母さん>2018/05/24
toron*
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文フリブースで安くなっていて、前田康子さんはひとから薦められていて気になっていたので、めっちゃ良いタイミングだった(しかもサイン付だった)。お子さんがふたりいるのだけど、子どもの歌がほとんどだったように思う。けっこうシンプルに情景を切り取ってくるひとで、感情があまり入ってないようなときの方が好きだ。特に好きだった歌をあげておく。 「新雪を踏み荒らすごとこころとは果て無く深く壊されるもの」 「木戸を押すあの静かな堅い感覚が私の腕の芯として残る」 「巻き貝の中に入っていくようにいずれは狭くならむこの道」2019/01/30