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内容説明
1961年、ソ連初の弾道ミサイル搭載原子力潜水艦「K‐19」は処女航海の途中で原子炉の冷却装置の亀裂から放射能漏れの事故を起こしてしまう。NATO基地の鼻先で原子炉爆発によりミサイルが発射されれば、第三次世界大戦への引き金になりかねない―。窮地に立たされた乗組員たちは、漏れを食い止めるべく必死の作業に当たるが、ひとり、またひとりと被曝していく。史上最悪の事故に襲われた密室の中、艦長であるボストリコフは、乗組員の命、そして全世界の運命を懸けてある決断を下すが…。28年間封印されてきた米ソ冷戦時代の真実の物語が今、明らかに。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yos
2
書籍は同名の映画のノベライズで、出来事と人物の所作のみで構成され、表面的な描写に終わる。20年後に海に沈むことになるK-219と何から何までよく似ている。暴走する原子炉を止め、犠牲になった人間のこと。味方より先に来た米軍に救助が要求できなかったこと。総員退去に対してモスクワが難色を示し、艦長を反逆者呼ばわりしたこと。遅まきながらソ連から味方が到着し、大勢が救出されたこと。乗組員は艦長を心から慕い、その場面が涙を誘うこと。等々等。どうやら、ソ連では20年の歳月、何の進歩も無かったらしい。 2006/02/07
santana01
0
2002年公開の米映画『K-19』のノベライゼーション。1961年にソ連の原潜で起こった放射能漏れ事故に基づく、ノンフィクション作品としても読める。事故に立ち向かう乗員や決断を迫られる艦長の姿に国籍、人種を超えて胸を熱くするが、3.11を経験した後の日本人としては別の感慨を呼び起こされる。単に「ソ連」だからと片付ける事のできない、上層部と現場の意思疎通の問題や組織論、安全神話など、そこには「人類」として共通の問題が横たわっていることに気付かされる。結局、人間は歴史からも学ぶが、すぐに忘れてしまうのかと。2013/04/05
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