蚊はなぜ人の血が好きなのか

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  • サイズ B6判/ページ数 309p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784789719209
  • NDC分類 486.9
  • Cコード C0097

内容説明

蚊にとって、人の血は最高の栄養源。いちど人の血の味を覚えた蚊は、人間たちの居住地からけっして離れない。古タイヤのなかで繁殖し、船や飛行機にひそみ、血を求めて人間たちにつきまとう。マラリア、黄熱病、デング出血熱、蚊による伝染病は、人間の生活や社会をおびやかし、歴史をも動かしてきたのだ。知られざる蚊の生態と、蚊の運ぶ伝染病と人間たちの闘いを描いたサイエンス・ノンフィクション。

目次

第1部 小さいけれど手強い相手(なぜ蚊は血を吸うのか;蚊の世界へようこそ;人間界への侵略者)
第2部 死の運び屋(蚊が歴史を動かしていた?;運び屋の正体;人類最大の敵)
第3部 戦争か共存か(蚊との聖戦;国境なき流行;蚊との共存)

著者等紹介

スピールマン,アンドリュー[スピールマン,アンドリュー][Spielman,Andrew]
蚊と蚊が媒介する伝染病、感染症の権威。ハーバード大学の熱帯病のシニア研究員。マラリア、脳炎、黄熱、フィラリア、デング熱などに関する数百点もの論文を発表している。現在、国際開発センター理事で、マラリア根絶プロジェクトのメンバーでもある

ド・アントニオ,マイケル[ドアントニオ,マイケル][D’Antonio,Michael]
ジャーナリスト。「ニューズデイ」の取材チームの一員としてピュリッツアー賞を受賞した

奥田祐士[オクダユウジ]
翻訳家

栗原毅[クリハラタケシ]
国立感染症研究所
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジンベエ親分

28
仕事上の必要があって読んだ本なのだけど、面白いので紹介します。著者はハーバード大学の熱帯病の研究員で、当然マラリア等の蚊が媒介する伝染病の歴史や警鐘が主な内容。なのだが自らの体験談や歴史が主体なので必要以上に不安を煽ったり過激な主張をするわけではない。それどころか、「人類最大の敵」なんて章があるにも拘わらず、この本は著者の蚊に対する「愛」に溢れている。海ミミズより蚊のセックスが圧倒的にロマンチックと断言し、子供に叩き潰された蚊の運命を嘆く(笑)。本人が大喜びで語っていることが面白く読めないわけがない(笑)2016/10/12

Willie the Wildcat

23
自然の驚異。免疫力の向上は、自然界の中の人間界(逆ではない!)という位置付けを再認識させる。開発・駆除が齎す自然界・人間界への影響が印象深い。特に、DDTの政治利用同様に、遺伝子組み換えの行く末が気になる。蚊の生態はまだまだ未解明。シンガポールに赴任し、”デング熱”の注意報を耳にし、脅威と共に自然との共生を考える・・・。蛇足だが、蚊が人の血を吸う際には20回も皮膚を探索!?人間が鈍感なのか、蚊の作業が繊細なのか・・・。(汗)私の場合は前者かな・・・。(笑)2013/07/14

takao

3
ふむ2022/08/22

森香

3
歴史は蚊が動かす。戦地で侵略者を襲うなぞの疫病、インディアンの呪い、黒人奴隷の祟りと黒人差別、は全て蚊に刺されたせいだった! 蚊の活躍のおかげで、マラリアは感染拡大を示すBRN(Basic Reproductive number)が、ものすごく大きい。現地人は現地固有のマラリアに免疫を持つが、免疫を持たない新参者は病に倒れる。もしくは、奴隷とともに船で渡航した蚊が支配者を苦しめる。この本超おもしろい。2015/09/03

guanben

0
殺人ウィルスの運び屋。歴史の影に蚊あり。怖いぞ、蚊。ちなみに血を吸うのはメス。産卵のための栄養にするそうな。母は強し。2016/04/22

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