内容説明
ドライビングマシンから人間セナに。セナは以前のセナではなかった―アイルトン・セナをデビュー当時からウォッチしつづけていたイタリア人ジャーナリストが指摘するセナ事故死の遠因、近因。事故調査委員会がイタリア検察当局に提出した調査結果をふまえながら天才ドライバーはなぜ死んだのか、に迫る、セナ最後の6か月のノンフィクション。
目次
第1章 セナの人格変化
第2章 移籍ストレス
第3章 伝説の始まり
第4章 事故調査命令
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
再び読書
26
恋い焦がれたウィリアムズのマシンに乗れたセナが何故、イモラで散ったか?その原因を追求した本。93年明らかに劣っていたマクラーレン・フォードで、ドニントンを含むいくつかのサーキットで、雨等の悪い環境で、突出した人間トラクション・コントロールで勝ちをもぎ取ったセナが、ウィリアムズ・ルノーでどれだけ勝ちを積み重ねるのか?期待に始まったシーズンで、シューマッハの台頭に色々な意味でプレッシャーを感じていたセナが、トップドライバーが故に要求した内容が、最終的に事故に直結したドライブ・シャフトの加工に繋がったのは皮肉2019/09/30
redbaron
4
亡くなって20年か~。いろいろなことが悪い方に重なってしまったのだろう。 しかし凄いのは…コンクリートウォール衝突1.5秒前に異常発生、その0.2秒後にアクセル半分離す=全部離すと後輪がバランスを崩す。ダメとわかるとアクセル離しブレーキ踏みステアリング回し、故意にスピンさせ激突回避を狙い、これも効果なしとわかると、衝突数メートル手前でギヤシフトを行っていた。 今でも、あちら側で走っているのかしら。2014/05/09
ank
2
読み応えがある本でした。 クラッシュを生放送で観ていた私に、セナの人物像・国際自動車連盟・チームのことを改めて教えてくれた。起こるべくして起こった事故だと思う。1000馬力、300キロ以上のスピードで走るモンスター・カーを操り体感しているドライバーの意見を受け付けなかった当時の界隈がおかしい。 この事故でモータースポーツは改善していったが、セナの命と引き換えでは哀しすぎる。2021/11/21
葛西悪蔵
1
タイトルから判る通りセナの事故死に関する著作。冒頭に事故に関わる記述のみを記すと断っているわりに感傷的な部分も目立つが、セナを安易に美化するより、あまり語られる事のない93年シーズン以降のセナのダークサイドと言ってもいいような面を描いている点が印象深い。この本で初めて知ったのもその記述だ。現在、飛躍的に安全性の向上したF1(モータースポーツ全般も)だが、ドライバーが常に危険に晒されている事に違いはない。2014/04/27
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